妊娠糖尿病の診断基準は?

妊娠糖尿病とは

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妊娠糖尿病とは、「妊娠中に初めて発見、または発症した糖尿病には至っていない糖代謝異常」のこと。妊娠前からすでに糖尿病だった場合とは区別されています。

妊娠することによってホルモンバランスなどが変わり、糖代謝にも変化がでます。それにママの体がうまく対応できないと血糖値が高くなってしまい、妊娠糖尿病と診断されてしまいます。一過性のものなので、妊娠糖尿病の場合は出産してしまえば治ってしまうことがほとんど。ただ、妊娠中血糖値が高い状態が続くとママや赤ちゃんの体には負担がかかり悪影響を及ぼします。ですから妊娠中はしっかりと血糖値をコントロールしなければなりません。

血糖値が高いとこんな影響があります。>>>妊婦の血糖値

妊娠していることがわかったら血液検査や尿検査などを行います。その際に血糖値が基準値以上だったり、尿検査で陽性(尿糖の結果は±で表されます。+だと尿糖が出ているということ)だったりするとさらに詳しい検査(ブドウ糖負荷試験)をします。


ブドウ糖負荷試験とは?

10~12時間以上何も食べていない状態でまずは採血し空腹時の血糖値を調べます。そして、ブドウ糖75gを溶かした水(甘いサイダーのようなもの)を飲み、血糖値がどのように変化するのかをチェック。1時間後と2時間後に採血をして血糖値を調べます。3回の血糖値のうち、1つでも基準を超えたら妊娠糖尿病と診断されます。

妊娠糖尿病の診断基準となる血糖濃度

空腹時血糖値 ≧92mg/dL
1時間値 ≧180mg/dL
2時間値 ≧153mg/dL

診断基準が2010年にかわり、世界共通の診断基準になりました。これまでの診断基準よりも厳しくなったために妊娠糖尿病と診断されてしまう妊婦さんは12.08%もいます。でも妊娠時の血糖をきちんとコントロールすることはママのためにも赤ちゃんのためにも大事なことなので、むしろ厳しいぐらいのほうが良いと思います。

【ちなみに妊娠していない時の正常値はこちら】

空腹時血糖値 60~100mg/dl
食後1時間値 ≦140mg/dl
食後2時間値 ≦120mg/dL

なるべくこの値に近づけるようにしなければなりません。

また妊娠が進むにつれて血糖値もどんどん高くなる傾向があります。そのため、妊娠23~28週ころにもう一度ブドウ糖負荷試験を行う病院が増えています。

妊娠糖尿病になりやすい人はこんな人

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チェック家族に糖尿病の人がいる

チェック35歳以上の人

チェック肥満の人

チェック尿検査で尿糖陽性が出た人

チェック羊水過多症、妊娠高血圧症候群になっている人

チェック過去に巨大児を出産している人

チェック原因不明の習慣性流産や早産の経験がある人

もしこれらの条件に当てはまっているのであれば積極的に血糖値の検査を受けましょう。

妊娠時、血糖値が高い状態がずっと続くと、お腹の中の赤ちゃんが巨大児になってしまったり、奇形や障害を持って生まれてくる可能性もあります。ママも高血圧症候群や羊水過多、早産、流産になってしまうリスクも高くなってしまいます。

出産する年齢がどんどん上がっている現在、妊娠糖尿病になってしまうママも増えているといいます。ただきちんと医師の指示にしたがって血糖をコントロールできていれば大丈夫。やたらと神経質になったり不安がるのもよくありません

まずは食生活の見直しや適度な運動をして改善されるかどうか様子見。もし難しいようであればインスリン療法を行います。インスリンは赤ちゃんにも影響がなく副作用も少ないので安心です。

また通常は出産後には血糖値も正常に戻りますが、まれにそのまま糖尿病を発症してしまう人もいます。産後6~12週間後にもう一度ブドウ糖負荷試験を受けて、本当に治っているのかどうか検査を受けましょう。

糖尿病合併妊娠とは?

もともと糖尿病を患っている人の妊娠を糖尿病合併妊娠といい、妊娠糖尿病とは区別されています。糖尿病合併妊娠の場合は、妊娠中や出産後にさまざまな問題が出てくるかもしれません。そのリスクは妊娠糖尿病よりもさらに大きく深刻です。

妊娠中にきちんと血糖コントロールができていないと、妊娠糖尿病と同じようにママと赤ちゃんへの悪影響が心配されます。そして、それだけでなく妊娠合併症がさらに進んでしまうことも。とくに糖尿病網膜症を発症しているのなら要注意なんです。

以前は糖尿病の女性は出産すべきでない、できないと言われていたようです。ただ現在では医療も進歩しているので糖尿病の女性でも妊娠・出産が可能に。でも、さまざまなリスクがあることを承知したうえで、それでも妊娠・出産を望むのか家族とよく話合わなければなりません。そして妊娠前から家族や医師たちが協力して血糖値を厳密にコントロールできるような環境にあることが条件です。また新生児集中治療室などの施設が整ったところで出産することになります。

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