妊娠中の旅行 注意すべきことは?

旅行マタニティ旅行がブームですね。
産後は何かと大変だから今のうちに旅行しておこう、夫との思い出作りをしたい、気分転換のためにと思い妊娠中であっても旅行に行く妊婦さんが増えています。
でもいつ何があるかわからないのが妊婦さんの体。
楽しい旅行をするために注意するべきことをまとめてみました。


安定期に入ってからがベスト

一般的に旅行は安定期に入ってからと言われています。
流産の確率が高い妊娠初期と出産間近の35週以降はさけましょう。
15週~32週くらいが目安。ただ安定期と言ってもノーリスクというわけではありません。
人によっても体調が異なるので、旅行に行く前には必ず医師に相談しましょう。
できれば旅行の計画をたてる前と実際に出発する1週間前ぐらいに相談できると安心です。

計画を立てて、飛行機やホテルも予約してしまった、でもなんとなく体調がすぐれない・・・なんていう時は中止しましょう。
キャンセル料がもったいないからと無理して行っても楽しめません。
何かあってからでは遅いです。
赤ちゃんのことと自分の体のことをまずは優先しましょう。

移動手段は体に負担がかからない方法で

車か電車か飛行機かなど、もちろん目的地によって異なりますが体に一番負担がかからない方法を選びましょう。
詳しくは「長距離移動、電車、バス、新幹線、飛行機、船?」のページで

ロングフライト血栓症を防ぐ

飛行機内での過ごし方ロングフライト血栓症はエコノミークラス症候群とも言われますね。
長時間同じ姿勢を取り続けることで、膝の後ろの静脈の血流が悪くなって血栓ができやすくなります。
飛行機の中は乾燥しているので体の水分が奪われやすくなり、そのことも血液を固まりやすくさせます。
軽い症状であれば、足のむくみや痛みぐらいで済みますが、重症になると血栓が肺に詰まり、死亡するケースもあるので注意が必要です。
妊娠中はとくにかかりやすいと言われています。

予防するためには2~3時間ごとに少し歩いたり、軽く屈伸をしましょう。
座っている時も足首を回したり、楽な姿勢をとってください。
また1時間毎にコップ半分くらいの水分を摂ることも忘れずに。
むくみ予防の靴下(メディキュットなど)も利用しましょう。

飛行機だけに限らず車でも新幹線でも同じです。
こまめに体を動かすことと水分補給は忘れないで下さい。

また飛行機にのる際にセキュリティーゲートを通りますよね。
お腹の赤ちゃんに影響がないのか気になりますが、空港で使用されている金属探知機は安全で悪影響はないそうです。
どうしても安全性が気になるようであれば妊婦だと申し出ることで他の方法をとってもらうこともできるようです。

余裕のあるスケジュールで

せっかくの旅行だからあれもこれも見たいし行きたい!という気持ちはわかります。
でも疲労はお腹が張る原因にもなります。
疲れたらすぐに休む、横になれるようなスケジュールにしましょう。
団体のツアーですと自分のペースで休憩が取れないのでおすすめしません。

知人が妊娠中期に温泉旅行に行きました。
近場でしたが、普段は泊まらないであろう高級ホテルに宿泊。
ずっとお部屋にいたそうですが温泉つきの客室と美味しい食事で、大満足だったそう。
できればゆったり滞在型の旅行のほうが安心です。

事前の準備はしっかりと

国内ですとどこへ行くとしてもそこまで心配はいらないでしょう。
ただ、場所によっては階段がすごく多かったり足場が悪いかもしれません。
車から降りてかなり歩かなければいけないかもしれません。
事前にある程度どんな場所なのか下調べをしましょう。

天気予報もチェック。
温暖な地域に住む人が雪の降る地方へ行くと少しの雪でも危険なんです。
歩き慣れていないので簡単に転倒、ケガをします。
妊婦さんですとさらに危険です。
また防寒対策もしっかりしましょう。
体温調整がしやすいように薄い服を何枚も重ねてきたほうが良いです。

持ち物は?

☆母子手帳
☆健康保険証

この2つは必ず携帯します。

・防寒対策グッズ(冷えは大敵。羽織るものやブランケットを持ちましょう)
・多めの下着
・ナプキンや尿もれパッド
・紫外線対策グッズ(妊娠中はホルモンの関係でシミができやすいです。帽子やサングラス、日焼け止めなど忘れずに)
・弾性ソックス(むくみ防止のため)
・つわり対策グッズ(お腹が空くと気持ち悪くなるなら簡単につまめるおやつなどがあると安心)
・汗ふきシートやウェットティッシュ(妊婦さんは汗をかきやすいです)
・絆創膏や薬(張り止めなどの薬が処方されていれば持参しましょう)
・マタニティパジャマ
・水分補給のための飲み物(脱水症状になりやすいです。こまめな水分補給を)
・折りたたみ式のコンパクトな椅子(どこでも腰掛けられて便利です)
・マスク(風邪が流行っているときは必須。人混みもさけましょう)

たくさんの荷物を持って移動するのは大変です。国内であれば先に荷物を送ってしまうのも良いですね。
キャリーバッグならコロコロ引っ張れるので重たくないですし、疲れたら座ることもできます。

万が一の時に備えて

もし何かあった時のために、かかりつけ医の電話番号は控えておきましょう。
同伴者にも電話番号を教えておきます。
緊急でなければ、なるべく早く帰宅してかかりつけ医を受診したほうが良いです。
まずは電話して指示を仰いで下さい。

滞在先の病院も調べておきましょう。
24時間体制なのか、休日はどうするのかも考慮しましょう。

緊急時は旅先の病院に駆け込むことになると思います。
ただ某テーマパーク近隣の病院や沖縄の病院の新生児集中治療室は駆け込み分娩で産まれた赤ちゃんで埋まっているという問題もあります。
無謀な旅行は控えたいですね。

宿選びも慎重に

温泉宿日帰りのお客さんが多いところですと温泉の衛生面が気になります。
できれば貸し切りのお風呂があるところがおすすめ。
パパと入ることができれば安心ですし、良い思い出になりますね。

マタニティプランがある宿も増えています。
マタニティグッズ(抱きまくらやパジャマなど)を貸し出してくれたり、マタニティ整体が受けられるところもあります。
宿を予約するときに妊婦であることを伝えましょう。
階段が少ない部屋を用意してくれたり、体調に気を使ってくれるでしょう。

マタニティ旅行で一番人気なのは温泉旅行だそうです。
今までは禁止とされていた妊娠中(とくに初期と末期)の温泉が解禁となりました。
温泉でゆっくり心も体も癒やされたいママが多いようですが注意も必要です。

温泉に入るときに気をつけること
・長湯しない
・42度以上のお湯にはいらない
・水分補給をこまめにする
・転倒に注意
・衛生面で安心なところを選ぶ
・サウナや岩盤浴は控える
などです。
詳しいことはこちらのページも参考にしてください。「妊婦さんが温泉に入る時に注意すること5つ」

海外旅行の場合は?

妊娠中の海外旅行ははっきり言っておすすめしません!
どうしても行かなければならない場合もあるでしょう。
でも、単に子供が産まれてからでは海外旅行なんてなかなかいけない!と思い、行くのであれば止めましょう。

医療事情が違う

海外旅行行く先が先進国ではない場合、医療水準は日本より低いと考えましょう。
なるべく一流の病院にかかるほうが良いのですが、そこまで遠かったら大変です。
一刻を争うようなときに、十分な施設と医療器具がなかったために亡くなってしまった妊婦さんも少なからずいます。

また保険がきかないために莫大な医療費を請求されるケースもあります。
ハワイで緊急出産したカナダ在住の夫婦は、1億円をこす費用を請求されニュースになりました。
出産費用だけでなく、低体重で産まれたために新生児集中治療室でのケアや空輸の費用もかさみそのような金額になったようです。
普通分娩だとしてもアメリカでは300万~500万円、帝王切開ですと1000万円がかかります。
保険がない患者を受け入れてくれない病院やデポジットが必要な病院もあります。

救急車も有料のところが多いです。
ハワイの場合は公営で13,500円、民間で40,000円+1,000円/マイルほどかかります。

通常の海外旅行傷害保険は妊娠、出産及び、婦人科の病気はカバーされていません。
唯一AIU保険だけが妊婦さんに何かあった時の補償をしてくれますが、妊娠22週までとされています。

海外で病院にかかった場合、日本の国民健康保険や社会保険に加入していれば、帰国後保険給付を受けられます。
ただ、その手続きは面倒で素人ではなかなか難しいのだとか。
また実際にかかった費用すべてが受け取れるわけではなく、日本独自の計算方法で出された金額だけです。
その差額は自己負担になります。

日本語が通じないという問題もあります。
日本人医師や看護師が常にいるところなら良いですが、そうでなければ不安ですね。
医療の専門用語がわかる通訳となると数も限られてくるでしょう。
日本人医師に見てもらいたいがために、帰国するまで我慢してしまう人も。
手遅れにならないとは限りません。

病気への感染や予防接種について

妊娠中は免疫力が落ちているのでちょっとしたことでも体調を崩してしまいます。

慣れない食べ物でお腹を壊してしまうことも。
生水や火の通っていない食べ物はNGです。興味があっても冒険してはいけません。
また屋台の食べ物も注意が必要です。私はメキシコで屋台の揚げ物を食べて、翌日から猛烈な吐き気と下痢に襲われました。
トイレから離れられず病院にも行けなかった状態が3~4日は続きました。まだ妊娠前だったのでよかったのですが、妊婦だったらと思うとぞっとします。

旅行先によっては黄熱病、コレラ、ポリオ、日本脳炎、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、破傷風、ジフテリアなどの予防接種が必要になります。
妊娠中は摂取できないワクチンもありますので、事前に調べておきましょう。
日本国内の各検疫所が情報を提供しています。

【公式】厚生労働省検疫所のHP(外部サイト)

その他

どうしても海外に行く場合は、衛生上問題のない場所かどうか、治安はどうか、気温が極度に低かったり高かったりしないか、標高は高くないかなどしっかりチェックしてくださいね。

妊婦さんは時差ボケになりやすいとも言われています。
時差が5時間以内であればそこまで負担はありません。

海の近くのリゾート地でゆったり滞在する場合は日焼けには十分注意しましょう。
日本よりもずっと紫外線が強いですし、妊娠中はすぐにシミになってしまいます。

妊娠中の旅行は気分転換にもなりますし、夫とゆっくり話ができるなど良い思い出作りにもなるでしょう。
でも決して無理はしないでください。
とくに高齢初産や不妊治療による妊娠であればおすすめしません。
マタニティ旅行(マタ旅)がブームとなっていますが、危険もあるということを認識してくださいね。
旅行は赤ちゃんが産まれたあとでも行けます。
私はむしろ育児に疲れ果てた時にリフレッシュするために旅行に行きたくなりました。



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