妊婦の血糖値を下げる方法

ninpu妊娠すると血糖値が上がりやすくなります。それは胎盤から分泌されるホルモンのせい。赤ちゃんに十分な栄養(ブドウ糖)が行くようにするためにママの体が変化するためです。

でも何らかの障害があって血糖値が上がり過ぎてしまうとママの体にも赤ちゃんの体にもよくありません。なので血糖値を下げる必要があります。

血液検査や尿検査で妊娠糖尿病だと診断されたら、その数値にもよるとは思いますが、まずは「食事」と「運動」で血糖値をコントロールできるかどうかをみます。それでも血糖値が十分下がらないのであればインスリン注射によって血糖値をコントロールすることになります。


食事療法

妊娠中ですから極端な食事制限はしてはいけません。お腹の中の赤ちゃんにも十分な栄養とエネルギーが届かなくてはならないので、食事の内容はとっても重要になります。

基本は低カロリー、高タンパク質、そして塩分や糖分、脂質を控えた食事です。糖尿病というと糖質をひかえなきゃいけないと思って、ごはんやパンなどの炭水化物を徹底的にカットしてしまう人もいるのですが、妊娠中はとくに炭水化物もきちんと摂る必要があります

1日の摂取カロリーは個人差がありますが、だいたい1600~1800kcalほど。ごはんだけは決められた量を食べるほうが良いので毎回重りましょう。
暴飲暴食や甘いお菓子をたくさん食べることはNGですが、少し食事内容を見なおして気を付けるようにすればそれほど厳しい食事制限ではないはずです。

食事療法についてはこちらのページを参考に>>>妊娠糖尿病の食事療法について

運動療法

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運動をすると血液中のブドウ糖がエネルギーにどんどん変えられるので、血糖値が下がります。血糖値がそれほど高くない人であれば食事療法と運動療法だけで、血糖値を上手くコントロールすることができます。

病院でも推奨されているのは食後のウォーキング。タイミングとしては食事をはじめてから1時間後。20~30分ほどの散歩で十分だといわれています。

そうはいっても毎食後にウォーキングなんてなかなかできませんよね。なので、朝食後は家事を一生懸命やる、昼食後は買い物もかねてウォーキング、夕食後は室内でストレッチや足踏み運動などをするのがおすすめ。

家事でも床の拭き掃除や窓拭き、洗濯物干しなどを一生懸命すればかなり良い運動になるはずです。意識して体を動かすだけでも血糖値に変化がでますよ。

私は妊娠中はよくウィンドウショッピングを楽しんでいました。子供服や子供のおもちゃ、産後に自分が着たい服なんかを見て回ったりしてけっこう歩いていました。ただただ散歩もいいのですがそれだと飽きてしまうので・・・。

夕食後ももちろんウォーキングをしたほうが良いのでしょうが、やはり夜歩くのは怖いですよね。なので室内でできる運動をしましょう。テレビを見ながら簡単なストレッチでもいいですし、膝をなるべく高く上げる足踏み運動でも良いと思います。

もちろんマタニティヨガやスイミングなどもOK。室内でできるものなら天候や気候に左右されないので良いですよね。

運動を積極的に行うと妊娠糖尿病になるリスクが30%も低下すると言うデータもあります。ウォーキングなどの有酸素運動だけではなく筋トレや柔軟運動も組み合わせるとより効果的らしいので、妊娠糖尿病になってしまった人も、そうでない人も適度な運動をしましょう。

ただ体調によっては運動ができない時だってありますよね。そんなときはゆっくり休んでOK。無理しておこなって何かあっては困りますし、「どうしても頑張らなくちゃ」と運動がストレスになってはだめですよね。血糖値は気になりますが、ゆったりと構えていることも重要なんですよ。

私の友達も妊娠糖尿病になってしまいましたが、その人が通っていた病院では運動療法はあまり推奨していなかったのだそう。やはり血糖値を下げることを運動に頼っていると運動ができないときに困るから、早産流産の危険もあるという理由だったようです。

リラックスする

ストレスを感じると血糖値は上がります。

人間が狩猟生活をしていたころ、ストレスを感じる時というのは身の危険を感じたとき。動物から身を守るために神経をはりつめ、すぐにでも動けるように筋肉を準備しなければなりません。そのために必要なのがブドウ糖。なので、ストレスを感じると血液中にブドウ糖がたくさん放出され、血糖値が上がるんですね。

この大昔の体の記憶がいまだに残っているのではと言われていて、そのために今でもストレスを感じると血糖値も上がるのだそう。

血糖値を下げるためにもストレスをためないで、リラックスするように心がけましょう。

また笑うと血糖値が下がると言う研究報告もあります。何もしない糖尿病患者さんと、漫才を見せた患者さんの血糖値を測定したところ、あきらかに漫才を見て笑っていた患者さんの血糖値のほうが下がったのだそう。笑うことによってリラックスできたからなのかもしれません。笑うということと血糖値は関係がありそうですね。

ちなみに私は今妊娠しているわけでも、糖尿病を患っているわけでもないのですが、面白おかしいバラエティ番組などは欠かさず録画しています。なにか嫌なことがあったときはとにかく何もかも忘れてテレビに集中。笑って気分を切り替えています。もちろんストレス解消のために散歩に出たり、友達と話をするのも良いですが、てっとり早く気分転換をするには笑うのが一番ですよ。

血糖値測定について

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妊娠糖尿病だと診断されると、血糖値をコントロールするために自分で血糖値を測るように医師から言われることもあります。

簡易的な血糖値測定器は病院で無料で貸し出してくれるところもあるようですが、全額自己負担(測定器の本体は1万円前後です)で買わなければならない場合もあるようです(インスリン療法をしていない場合は保険適用ではないんです)。

病院で看護師さんなどから測定方法の説明があるとは思いますが、まずアルコール綿で指を消毒し、針で指を刺して少量の血液(米粒半分ほど)を出します。それを測定器に取り付けたセンサーに吸わせてしばらくすると測定完了。測定器に血糖値が表示されます。

最近は食後1時間の値を測ることが多いです。1日3回毎食後あるいは1日4回朝食前と毎食後、1日7回毎食前後と就寝前に測定します。測定する回数やタイミングについては医師の指示に従いましょう。

病院でも定期的に血液検査などを行いますがそれだけでは不十分。何をどれくらい食べたらどれくらい血糖値が上がるのかを自分でチェックしないと血糖値の管理は難しいでしょう。

人によって血糖値が上がりやすい食べ物はけっこう異なるようです。ノートにメモしておくといいかもしれませんね。

ただ血糖値測定器の誤差もありますし、採血した場所によっても若干数値が変わります。10~20ぐらいの変化は気にし過ぎないようにしましょう。もし40~50ぐらいポーンと上がってしまっていたら何がいけなかったのか原因を突き止めることが重要です。

血糖値自己測定のコツ

「自分で針を指に刺して血を出す」なんて想像しただけでもドキドキしてしまいますよね。針も血も苦手!な人にとってはかなりの精神的負担かもしれません。でも何回かやっていけば慣れてしまうので大丈夫。

指先が冷えて血行が悪くなっていると値が出にくいので、まずは指先を温めておきます。そして針を指す場所は指先で行っている人が多いようですね。指の腹だと痛い場合は指の側面でもOK。ただいつも同じ場所ですと、その部分が固くなってしまうので指を変えたりするのなどしましょう。

針の深さは調整できるものがほとんど。痛みを強く感じる場合は調節しましょう。5段階のうちの2や3でも十分かと思います。

自己測定、最初は怖いですが、意外にも痛みがほとんど無かった(静電気ほどと言う意見も)という感想の人が大半なのでそれほど恐れることはないはずです。

【注意】
しばらく食事療法などを行って、血糖値も正常値になると管理も甘くなりがち。1日何度も測定するのは正直面倒くさいですし、費用(センサーチップなどの消耗品が高く、1回の測定あたり100円前後かかります)もけっこうかかります。でも油断は禁物。妊娠後期になるとますます血糖値は上がりやすくなりますし、血糖コントロールはなにより赤ちゃんとママの体のためです。

検査入院や教育入院について

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妊娠糖尿病と診断されると、食事療法だけで血糖値をコントロールできるのかどうかなど今後の治療法を決めるために検査入院をすることがあります。1泊2日だったり2泊3日だったりとその病院やその人の状態でも異なります。

内容としては食前30分前に病院食を食べ、食後2時間の血糖値を測るということのくりかえしです。その間に血糖値や尿糖、合併症が併発していないかなどの検査も行われます。

自己管理がなかなかむずかしい場合や食事療法だけでは血糖値を下げることができない場合は教育入院を勧められることも。期間は1~2週間ほどです。

さまざまな検査をするのと同時に、インスリン療法を始める場合はその方法や食事などについて勉強会や指導があります。

この入院期間の食事は何をどれだけ食べたらいいかの目安になりますし、メニューも参考になります。メモしたり写真にとっておくといいかもしれませんね。

入院!と聞くと「嫌だ、大変だ~」って思ってしまいますが、糖尿病や食事についてなど今後もきっと役に立つことを学ぶことができます。入院してよかったと言う人も多いですし、けっこう入院生活を楽しんでいるママもいますよ。

インスリン療法

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食事療法や運動療法を行っても血糖値が高いままの場合はインスリン療法で血糖値を下げなければいけません。

インスリンとはすい臓にある細胞で作られるホルモン。血糖を細胞に取り込ませてエネルギーとして使えるようにするサポートをしたり、グリコーゲンや脂肪に変えてたくわえたりする働きがあります。インスリンが十分あってきちんと働いてくれれば血糖値は一定の数値に保たれるのです。

インスリン療法では注射でインスリンを直接体に補充します。ペン型やキット型と呼ばれるタイプの注射器が主流ですが、どちらも針はとても細いでの痛みも少ないですし、使い方もとっても簡単です。注射する位置は腹部や二の腕、太ももなど。皮下注射なのでお肉がつかめる場所を選びます。ただ妊婦さんですとだんだんお腹がパツンパツンになってお肉をつかむことはできなくなるので、お腹以外の場所に打つことになります。

インスリンの注射は自分で行わなければならないのですが、一度覚えてしまえば子供でもできます。インスリン製剤は人の体にもともとあるインスリンとほぼ同じなので副作用の心配はありません

インスリンの種類や注射するタイミング、量などは医師から指示があります。

妊娠糖尿病ママの体験談

私の友達Mちゃん(35歳)の体験談を紹介します。

「私が病院の血液検査で血糖値が高いと指摘されたのが妊娠3ヶ月ころのこと。ブドウ糖負荷試験を受けるようにいわれ検査した結果、妊娠糖尿病だと診断されました。それまで通っていた産婦人科では扱えないということで別の大きな病院へうつるように言われてしまいました。

すぐに教育入院をする予定だったのですが、その頃はとくにつわりがひどく吐いてばかり。食事をまともに摂ることができなかったので、血糖値検査ができないということで延期。

つわりが治まってから1週間の教育入院をしました。入院中は3度の食事以外は一切食べられません。食事はとくにおいしくもなくまずくもなくという感じでしたが、私はかなり好き嫌いが激しいので正直、つらい入院生活でした。そしてインスリンの打ち方や量、食事の指導などを受けます。気になることはどんどん医師や看護師さんに聞いて少しでも不安をなくそうと必死でした。

退院してきてからは自分で血糖コントロールをしなければならないというプレッシャーと初めての妊娠の不安で精神的に辛かったですね。でもやるしかない!とカロリー計算をしたり、食べるものにも気を配ったりとがんばっていました。

まず食事の前に必ず簡易測定器で血糖値を測ります。その数値によってインスリンの量を調整してインスリンを打ちます(私は1~3単位を打っていました)。そして食後2時間にもう一度血糖値を測定してまだ高ければ追加のインスリンを打ちます。私は太ももに打っていましたが、痛点に刺さってしまうと痛くて黒ずみもたくさんできてしまいました。

注射が怖いと思っていたのははじめの数日だけですぐに慣れました。ただ、好きなものを食べて血糖値が上がってもインスリン注射があるからいいや~と気持ちがだんだんたるんできてしまうんですよね。ごはんの量をいちいち計るのも面倒でしたし。また調子が悪くてあまり食べられない時もあって、そんなときは低血糖気味に。私の場合は血糖値が60mg/dlぐらいになると、だる~くなったり気持ちが悪くなったりしていました。

私は食事を4回に分けていたので、1日に8回も血糖値を測ることに。習慣になってしまうとはいえやはり大変。毎日毎日血糖値を気にしなければならないストレスも相当あったと思います。そんなときは同じように妊娠糖尿病になってしまった人のブログをみて「みんなもがんばっているから私も」と励まされていましたね。

不安もありましたが、結果元気な男の子を出産。安産でした。

それから1年半後、二人目を妊娠。一人目の妊娠で妊娠糖尿病になってしまうと、二人目の時もなる可能性が高いと言われていましたが今回はなぜか大丈夫でした。そして二人目も超安産で男の子を出産することができました。

ただ出産後の血糖値検査では「ちょっとあやしい」と医師に言われているのでこれからも気をつけないといけないなと思っています。」



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