すぐにでも受診したい妊娠中の危険な症状

危険な症状妊娠中に起こる様々な不快な症状。

チェックそれらは妊娠中には良くある症状なのか?
チェック実はお腹の中の赤ちゃんが異常をきたしているサインなのか?

そして、定期健診まで待つか?今すぐ病院へ行くべきか?どうすればいいのか迷う事も何度かあると思います。

確かに妊娠中はつわりやお腹の張りを始め、実に様々な不快の症状が出るものであり、過度に心配する必要はありませんが、中にはお母さんやお腹の中の赤ちゃんが危険な状態にある場合もあります。

このページでは定期健診を待たずにすぐに病院を受診した方が良い、妊娠中の危険な症状について紹介します。


出血

出血原因妊娠してまず起こり得る心配な症状の一つが出血です。
妊娠が判明した頃になんらかの理由で出血を経験する妊婦さんは少なくありません。

妊娠中の出血の原因は実に様々であり、殆どの場合は妊娠に伴う自然現象ですが中には流産や早産をしかかっていたり、異常妊娠の場合もあります。

危険な出血か?そうでないのか?の一つの目安として、次のようなものがあります。

危険性の低い出血 ・おりもの様の出血
・少量の出血
・茶褐色の出血
・検診後の出血
危険性の高い出血 ・腹痛を伴う出血
・多量の出血
・長時間続く出血

出血があったら自己判断はせず、
まずは安静にする事。
そして
かかりつけの産婦人科に電話で問い合わせをしましょう。

妊娠期別の危険を伴う出血の原因としては、次のような症状が考えられます。

妊娠初期の危険を伴う出血

【切迫流産】
殆どの場合、腹痛を伴います。初期流産は赤ちゃん側に問題がある場合が多いです。プロゲステロンの点滴や注射などで流産を食い止める事が出来る場合もあります。

・子宮外妊娠や胞状奇胎(ほうじょうきたい)のような異常妊娠の場合も出血や腹痛を伴います。

妊娠初期の出血について詳しくはコチラ⇒妊娠初期の出血、大丈夫?

妊娠中期以降の危険を伴う出血

【切迫早産】
妊娠20周期以降に子宮の収縮が進み、早産になりかけていると出血する事があります。まだまだ赤ちゃんはお腹にいてもらいたい時期ですので、出血と共に腹痛(子宮の収縮)を感じたら直ぐに病院に問い合わせましょう。

【前置胎盤(ぜんちたいばん)
前置胎盤とは胎盤が子宮口に近いところに定着してしまい、妊娠経過とともに子宮口の一部、または全部を塞いでしまい、出血を伴う場合があります。
いわゆる「ハイリスク妊娠」の一つです。定期健診でのエコー検診で前置胎盤である事は分かりますので、前置胎盤と診断された方は妊娠中期以降、急な大量出血が起こる可能性があります。場合によっては緊急での帝王切開でのになります。

私が経験した前置胎盤での出血についての体験談⇒前置胎盤で緊急入院!出血から退院までの体験日記

【常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)】
こちらも「ハイリスク出産」の一つです。妊娠中に胎盤が剥がれてきて多量の出血と腹痛を伴います。お母さんも赤ちゃんもとても危険な状態ですの急緊急での帝王切開での出産になります。

帝王切開について詳しく⇒帝王切開での出産について 費用や安全性は?

腹痛

これも妊娠全般中、よくある不快症状です。痛みの感じ方は人それぞれですし心配ない腹痛も多いですが、危険を伴う腹痛もたくさんあります。
危険を伴う腹痛は殆どの場合、出血を伴いますので危険を伴う腹痛の症状は、危険を伴う出血の場合とほぼ同じです。

・切迫流産
・切迫早産
・前置胎盤
・常位胎盤早期剥離

過度のむくみ

むくみ妊娠中は血流が悪くなったり運動不足などが影響して体がむくみやすくなりますが、過度のむくみは妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)を引き起こす危険性があります。
妊娠高血圧症候群での出産はかなりのハイリスクとなりますので、日頃から予防を心がけることが大切です。

【妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)とは】
昔は「妊娠中毒症」と呼ばれていましたが、2005年に「妊娠高血圧症候群」と改名されました。
むくみの他にはたんぱく尿や高血圧などの症状が出ます。
妊娠高血圧症候群に一度かかってしまうと、血液の流れが悪くなるので胎盤の働きや赤ちゃんの成長が極端に悪くなります。
それによって次のような危険な状態になる場合がある、とても怖い症状です。

・子宮内胎児死亡
・死産
・早産
・肺水腫
・常位胎盤早期剥離
・お母さんの脳内出血

このように、妊娠中、特に妊娠中期以降は妊娠高血圧症候群にかからないように気をつけなければなりません。
もともと高血圧症や腎臓病、糖尿病などを抱えている場合や、多胎妊娠(双子以上の妊娠)の方はかかりやすいので特に注意が必要です。

むくみを引き起こさないオススメ方法⇒むくみを解消する8つの方法

妊娠高血圧症候群は妊娠中の最も危険な症状であると同時に、自分で防ぐことが出来る数少ない症状でもあります。
もし妊娠高血圧症候群にかかって赤ちゃんに悪影響が出てしまったら後悔してもしきれません。
日頃から妊娠高血圧症候群の予防を心がけたマタニティライフを過ごしましょう。

発疹

発疹妊娠中に体に小さくて赤い発疹が出て、発熱を伴った場合、まずは風疹(妊娠中風疹感染)を疑い、すぐに病院を受診しましょう。妊娠中、特に妊娠初期の妊娠中風疹感染は赤ちゃんにとって非常に危険な状態です。

【妊娠中風疹感染とは】
妊娠中風疹感染がお腹の中の赤ちゃんに及ぼす影響や、危険率は次のようなものです。

感染時期による危険度 ・妊娠初期(4~5週)…50%
・妊娠中期以降(20週~)…0%
赤ちゃんに及ぼす影響 ・心臓の構造異常
・白内障
・難聴

お母さんがかかった風疹によってお腹の中の赤ちゃんにこのような障害が発生した場合、生まれてきた赤ちゃんは「先天性風疹症候群」と診断されます。

妊婦検診で通常妊娠12週ころまでには「風疹抗体検査」が実施され、そこで風疹の抗体が確認されていれば妊娠中風疹感染にかかる心配はありません。

妊娠中風疹感染での赤ちゃんの影響は妊娠初期が最も大きいですが、妊娠20週頃までは油断は禁物です。
万が一、妊娠中風疹感染し、赤ちゃんへ影響が出ているかを知るには羊水検査などの出生前診断で調べるしかありません。

妊娠中風疹感染にかからない為に

【これから妊娠を考えている方】
自分に風疹の抗体があるのかどうかを病院などで調べておきましょう。血液検査で簡単に調べる事ができます。
そこで抗体がなかったり、抗体の数値が低い場合には「風疹ワクチン」の接種をしておくことをおすすめします。

【妊娠中の方】
既に妊娠をしている方で、自分に抗体があるのかどうか分からない場合は妊娠20週まではなるべく人ごみを避け、感染しないようにすることが重要です。
外出したら手洗いやうがいなどはしっかりと。
旦那さんが勤務先などから感染してくる可能性もありますので旦那さんにも抗体検査や風疹ワクチンの接種などについて、協力してもらいましょう。

【参考】日本産科婦人科学会:風疹に関して、心配しておられる女性のためのQ&A

激しいつわり(妊娠悪阻)

妊娠悪阻ほとんどの妊婦さんが何らかの形で苦しめられるつわり。
つわりは妊娠に伴う生理現象であり、妊娠中期には殆どの人がおさまります。
しかし中にはお母さんやお腹の中の赤ちゃんに危険をもたらすほどのつわりに苦しむ場合があります。このような激しいつわりを「妊娠悪阻」と呼び、妊婦さんの100人に1人の割合で起こっています。

酷い場合は点滴に通ったり、入院治療する場合もあります。
もっと酷い場合は妊娠の継続さえ危ぶまれる事もあります。

「つわりは誰もなるもの。我慢しなくちゃ。」なんて思わず、辛かったらかかりつけの病院を受診しましょう。点滴1つしてもらうだけでも、随分と楽になるものです。

赤ちゃんの為にもつわりは我慢しすぎないで!⇒つわりとうまく付き合う対処法

妊娠悪阻が引き起こす「ウェルニッケ脳症」

ウェルニッケ脳症とはビタミンB1が極端に不足することによって引き起こされ、意識障害や失調性歩行、眼球運動障害などの症状が表れ、後遺症が残ることもあります。

これは酷い妊娠悪阻で栄養が充分に取れなかった妊婦さんに起こる場合があり、これらの症状は妊婦さん本人に表れます。

赤ちゃんに影響がないなら安心、なんて思わないで下さい。ビタミンB1は赤ちゃんの発育にとっても非常に重要な栄養素の1つです。赤ちゃんのためにもつわりの我慢は禁物です。

妊娠したら積極的に摂りたい栄養素⇒妊婦さんが必要な栄養素一覧

妊娠悪阻の危険な症状

・水分を全く受け付けない
・食べられない
・食べてない・飲んでないのに1日に何度も吐く
・体重が妊娠前の10%以上減った
・数日間で急激に痩せた
・トイレに行く回数が激減した

このような状態が1つでも当てはまるようでしたらすぐに受診しましょう。

妊娠悪阻を放っておくと

・血液や胃液までも吐き出してしまうようになる
・脱水症状がおき、妊婦さんの全身の機能低下が起こる
・赤ちゃんに栄養が行き渡らなくなる
・尿の量が減り、たんぱくやケトン体が排出される
・代謝異常による中毒症が起こる
・脳神経症状(幻聴や幻覚、視力障害など)が出始め、妊娠の継続が危ぶまれる

ここまで来るとお母さんと赤ちゃんの命にも関わる事態となってしまいます。

つわり中は思ったように食べ物も食べれないので、ビタミンもたくさん摂れる葉酸サプリで補うのもひとつの方法です。葉酸は赤ちゃんの先天性異常のリスクも減らしてくれるのでぜひ摂りたい成分。

おすすめはつわり中の妊婦さんでも飲みやすいベルタ葉酸サプリが良いでしょう。もちろん、無添加で赤ちゃんにも安心です。

破水

破水は「陣痛が始まって、いよいよ赤ちゃんが生まれるという段階になって起こるもの」というイメージが強いですが、妊娠後期に入るといきなり破水してしまう可能性もあります。

【破水とは】
お腹の中の赤ちゃんを包み込んでいる卵膜が破れ、中の羊水が流れ出てしまうことです。
破水する時期は分娩直前の子宮口が前回になってからが一般的ですが、赤ちゃんが大きく元気に育ってくると赤ちゃんが卵膜を破いてしまうなど、何らかの理由で破水してしまう事があります。これを「前期破水」といい、これ自体は決してめずらしくもありませんし、赤ちゃんへの悪影響もありません。
ただ、破水した後に長時間放っておくと、次のような危険が出てきます。

・赤ちゃんが外界のウィルスや細菌に感染してしまう
・赤ちゃんに様々なストレスがかかる
・臍帯脱出

臍帯脱出が前期破水で最も危険な合併症です。
破水して羊水が流れ出る勢いにのって、へその緒が子宮口の外に出てしまった状態です。
血液の流れが滞ってしまったり、へその緒が赤ちゃんの首に巻きついたまま引っ張られたりする事によって赤ちゃんの命に関わることもあり、一刻も早く帝王切開をする必要があります。

前期破水を見極めるには?

前期破水と言っても風船が割れるような「パン!」という音と共に大量の液体が流れ出てきて明らかに前期破水と分かる場合もあれば、「あれ?尿モレかな?」という程度の少量で尿なのか?前期破水なのか?分からない場合もあります。

尿かどうか分からない場合の見極めは以下のようなポイントです。

前期破水 尿モレ
無色
(まれに赤ちゃんの排便により黒緑色)
黄土色
臭い 個人差あり(無臭or悪臭) アンモニア臭
出方 自分の意思で止められる 自分の意思で止められない

前期破水したら?

前期破水をした、またはしかたもしれない場合はまずは病院に連絡を入れ、その後病院での出産することになります。。

・陣痛が自然に来る
・陣痛促進剤で陣痛を起こす場
・急遽帝王切開になる
このいずれかの方法で24時間以内に赤ちゃんを分娩する事になります。

胎動を感じない

胎動を感じ始める時期には個人差がありますが、妊娠5ヶ月頃から感じる妊婦さんが多いようですね。
赤ちゃんが元気に動いているのは元気に育っている証拠。逆にあまり動いていないと心配になりますよね。

お腹の中の赤ちゃんにも既に個人差があり、いつも元気に動いている赤ちゃんもいれば、大人しくしている赤ちゃんもいます。

それにしても「あれ?なんか今日は元気がないぞ?」という場合はお腹の赤ちゃんが異常をきたしているかもしれません。

赤ちゃんは一日の大半を寝て過ごしているのでただ寝ているだけかもしれませんが、ちょこちょこ起きては動いています。
お腹の赤ちゃんの様子を一番考えられるのはお母さんです。

心配になったらかかりつけの病院で受診しましょう。

胎動を感じなくなった場合、赤ちゃんが「胎児機能不全(胎児ジストレス)」に陥った可能性が考えられます。

病院ではまず赤ちゃんの心拍数を調べる分娩監視装置や超音波検査、血液の流れを調べるカラードップラー装置などで赤ちゃんの様子を確認し、急遽帝王切開での出産となる事がほとんどです。

【胎児機能不全(胎児ジストレス)とは】
赤ちゃんの血液などの循環機能や内蔵機能に何らかのトラブルがあり、とても苦しくなっている状態で心拍数が大きく乱れてとても危険な状態のことです。依然は「胎児仮死(たいじかし)」と呼ばれていました。

お腹の中で赤ちゃんが胎児機能不全になる原因は次のようなものです。

・前置胎盤(ぜんちたいばん)
・常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)
・妊娠高血圧症候群
・過期妊娠
・へその緒のトラブル(臍帯巻絡(さいたいけんらく)、臍帯圧迫など)
・お母さんの心臓病や糖尿病の場合

急いで受診するまでもないが、気をつけたい危険な症状

慌てて病院に駆け込む必要はないまでも、妊娠中、気をつけたい症状をまとめてみました。

めまい・貧血・動悸・息切れ

この症状は血中の鉄分が不足している「鉄欠乏性貧血」になっている可能性があります。

鉄分は赤ちゃんの成長にとってとっても重要な成分の一つです。また、鉄分が不足すると出産時の出血が多量になるトラブルも起きやすいので食事やサプリメントから鉄分を意識的に摂り入れるようにしましょう。

鉄欠乏性貧血を予防しよう⇒妊娠中の貧血について

ホットフラッシュ

ホットフラッシュとは更年期の代表的な症状の一つで急に全身が熱くなっと思えば急に寒気が襲ってくるといった、体温のコントロールをうまく調整できなくなる事です。この症状は妊娠初期にも見られる症状でホルモンバランスの乱れや高血圧症が原因となっています。

高血圧は妊娠高血圧症候群を引き起こしかねません。
ホットフラッシュの症状が出たら妊娠高血圧症候群に特に気をつけてください。

過度の皮膚のかゆみ

お腹が大きくなってくると皮膚が引っ張られたり、また妊娠すると肌が乾燥しやすくなるので皮膚のかゆみを訴える人も多くいます。
しかし、あまりにもかゆくてたまらない場合はお母さんの肝臓になんらかの疾患が出た場合があります。
これは妊娠による合併症の一つで肝機能検査や血清胆汁酸テストで肝機能を調べます。

下痢や便秘

「妊娠初期に下痢をすると流産する」という事をたまに耳にしますが、それは根拠のない話です。ただし、妊娠初期は下痢によって子宮が多少収縮する事がありますが、だからと言って流産するという事はありません。

下痢や便秘は赤ちゃんに何か危険な事が起こっている直接的なサインではありませんが、何らかの体の不具合が原因で下痢や便秘を引き起こしていると考え、下痢や便秘にならない体作りをする必要があります。

下痢や便秘になる理由は下のようなものです。中には防ぎようがないものもありますが、食生活などで予防できる事もたくさんあります。

・妊娠すると腸の運動を鈍くする「プロゲステロン」というホルモンが分泌される
・酷い便秘が更なる便秘や下痢を引き起こす
・つわりによる偏食や腸内環境の乱れ、消化不良
・運動不足
・大きくなった子宮が腸を圧迫
・冷え性
・風邪

便秘や下痢を繰り返すと、特に産後に痔になりやすいケースが多いので早めに解消しておきたいところです。

妊婦さんのための情報誌「たまごクラブ」に掲載されていたするっと抹茶は腸内環境を整えてくれます。妊婦さんにも好評なので、一度試してみても良いと思います。

嘔吐を伴う下痢

冬場に発熱を伴う激しい嘔吐や下痢を繰り返した場合、ノロウィルスやロタウィルスに感染している可能性も考えられます。下のような症状が出た場合は、これらのウィルス感染を疑い、かかりつけの産婦人科を受診しましょう。

なるべく薬を飲みたくないからといってそのまま長期間放置しておくと重症化し、赤ちゃんへの発育に悪影響をもたらす心配があります。

・激しい下痢や嘔吐が突然起こった
・発熱や頭痛
・便の色がいつもと違う

ここで紹介した妊娠中の危険な症状は、妊婦さんである程度起こり得る可能性があるものばかりであり、かかる確率は低くとも、かかりうる危険な症状は他にも沢山あります。
自分で予防出来る事は出来る範囲で行いましょう。かといってあまり神経質に考えることもありません。それがストレスになってしまったら逆効果ですからね。
そしていざ、不快な症状が出て心配だったら迷わずかかりつけの病院に電話で問い合わせたり受診したりしましょう。
「こんな事で電話なんかしたら呆れられるかな~?」なんて事は考えず、赤ちゃんと自分の体の事を最優先に考えましょう。



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