妊婦さんが必要な栄養素一覧

妊娠中に特に必要な栄養素

  • 【葉酸】
  • 妊娠中の栄養素アメリカでは、以前から妊娠期の葉酸欠乏で神経管欠損症(NTD)や先天奇形の罹患率が高まり、葉酸の補給によってリスクが下がることが知られていました。

    日本でも、平成12年に厚生省(当時)が「食品からの葉酸摂取に加えていわゆる栄養補助食品から1日0.4㎎(400μg)の葉酸を摂取すれば、神経管閉鎖障害の発症リスクが、集団としてみた場合に低減することが期待できる」ことを都道府県、医師会、薬剤師会等に通知して以来、世間にも認知されるようになってきました。

    葉酸は細胞の分裂や成長に欠かせないものです。胎児においては、脳の発育を助けたり神経を作る働きがあります。胎児の脳は妊娠6週目くらいまでには完成しますが、この頃はまだ妊娠に気が付かないことも多いので、妊娠前の準備段階から葉酸を補給しておく必要があります。>>葉酸の効能

    近年、先天異常の中で二分脊椎症無脳症口蓋裂などの神経管閉鎖障害について、欧米を中心とした諸外国により免学研究が行われ、妊娠可能な年齢の女性等へのビタミンBの一種である葉酸の摂取がその発症のリスクを低減することが報告されている。
    引用元:厚生労働省

    ⇒食材別・葉酸含有量一覧はこちら


  • 【亜鉛】
  • 亜鉛は体内で作用する300種類以上の酵素に含有され、遺伝子発現、タンパク質合成など多くの生体の反応に関わっています。

    胎児は毎日細胞分裂を繰り返していますが、亜鉛はこの細胞分裂を促すことが分かっており、母体に亜鉛が足りない状態では、低身長、低体重などのリスクが出てきます。

    また、亜鉛は産まれた後にも重要で、初乳には多くの亜鉛が含まれ、免疫力の維持にも大きな役割を果たしています。厚生労働省の設定する亜鉛の推奨量も、妊婦の付加量が +1 mgであるのに対し、授乳婦では +3 mgとなっています。

  • 【鉄】
  • 妊娠中は、母体だけではなく胎児にも酸素を送ることになるため、赤血球による酸素運搬の働きが大切になり、妊娠期の赤血球量は20~30%増大すると言われています。さらに、貧血状態では酸素の運搬能の低下以外にも、 イライラ、うつ、立ちくらみ、頭痛、肩こりなどの不快症状が現れるので、鉄は快適なマタニティライフには重要なミネラルです。

    厚生労働省の摂取基準では、妊娠初期では +2.5 mg、妊娠中期では +15㎎、授乳中では、+2.5 mgの付加量となっています。>>鉄の働きと多く含まれる食材

  • 【カルシウム、マグネシウム】
  • 妊娠期には、ホルモンの分泌が通常と異なるため、妊婦のカルシウム代謝に大きな影響を与えます。

    具体的には、胎児の骨を作るために母体のカルシウム量が減少し、骨粗鬆症になりやすくなります。また、カルシウムの吸収にはマグネシウムも必須なため、カルシウムを摂る場合には、マグネシウムも意識してください。その比率は、一般にCa:Mgが、2:1と言われています。(比率については諸説あります。)

  • 【その他】
  • ビタミンB群では葉酸ビタミンB6ビタミンB12が赤血球の形成に必要です。また、つわりなどの予防にはビタミンB6が役立ちます。

    魚油に含まれるDHA、EPAを摂った妊婦から産まれた子ども(4歳児)のIQが、コーン油を摂っていた妊婦の子供に比べて有意に高かったとの報告や、葉酸の血中濃度が高い母親から産まれた子供は、認識力が高かったとの報告もあります。

妊婦さんにオススメしたい食品

いくつもの栄養素を豊富に含むもの、体内で効率的に吸収できるものなど積極的に摂りたい食品をランキング形式でリストアップしました。

ぜひ参考にしてみてください。

【体によい食品BEST10】

  • 小松菜

    ビタミンCやカルシウム、鉄、カリウム、葉酸、食物繊維などの栄養素をまんべんなく含んでいます。特にカルシウムは、100g中に牛乳1本分以上も!アクも少ないから料理に使いやすくて◎です。

  • タンパク質のほか、ビタミン、ミネラルなどがたっぷり。中でも、カルシウムの吸収を助けるビタミンDがダントツ!ほかの魚には少なめのビタミンAが比較的多いのも特徴。皮にはビタミンB2も。

  • 牛乳

    牛乳のカルシウムは量が多いうえに、吸収率がとても良いのです。タンパク質も良質で、体内で効率よく利用されます。バランスがよい栄養食品なので毎日のメニューにうまく摂りいれていきましょう。

  • 納豆

    大豆を納豆菌で発酵させたものが納豆。発酵によってタンパク質がグンと吸収しやすくなっており、ビタミンB2(吹き出物に効く)やビタミンK2(骨の形成を促す)が豊富。食物繊維もいっぱいです。

  • レバー

    レバーは、豚や牛、鶏の肝臓のこと。タンパク質はもちろん、亜鉛や葉酸、赤ちゃんの成長に欠かせないビタミンAや鉄分がぎっしりです。くさみを抜いて、不足しがちな鉄分を補給しましょう。

  • 貝類

    美味しくって脂肪が少なく、高タンパク、低カロリー。鉄分や亜鉛、カルシウムなどのミネラルが豊富です。タウリンやアミノ酸など、うまみ成分が多く含まれているから濃厚な味わいが得られます。

  • ひじき

    海草は鉄分とカルシウムが豊富ですが、中でもひじきは海草中トップのカルシウム量を誇ります。なんと、こぶの2倍にも。ヨードやビタミンA、B2、食物繊維も多いから、どんどん食べましょう。

  • 完全食品といわれている卵。食物繊維とビタミンC以外の、ほぼすべての栄養素を持つ食品です。特に、赤ちゃんの成長に欠かせないビタミンAや脂質の代謝を助けるビタミンB2が豊富。消化も◯。

  • まいたけ

    食物繊維やビタミンB2(脂肪の代謝を助ける)のほか、カルシウムの吸収をアップするビタミンDも含まれ、きのこ類の中でも栄養的にすぐれ注目されています。くせがなく利用範囲は広いですね。

  • ごま

    50%が油脂分で、そのほとんどは健康と美容によい不飽和脂肪酸、タンパク質やカルシウム、マグネシウム、鉄分などもバランスよく含みます。白ごま、黒ごま、茶ごまとも栄養成分は変わりません。

注目の葉酸について

厚生労働省も推奨する!妊娠したい女性・妊婦さんへの葉酸効果

葉酸葉酸という栄養素を耳にする方も多いでしょう。葉酸を主成分とするサプリメントも登場しています。店頭で見かけたことのある人もいるのではないのでしょうか。

でも、どんな栄養素なのかよく知らない、何の役に立つのか分からない・・そんな人の為に、葉酸がどんな効果、効用を持ち、どんな人が必要とすべきなのか理解していきましょう。

実は妊娠に深く関わっており、妊婦は葉酸を必要以上摂取する必要があります。

葉酸は妊婦なら一日400μg=0.4mgを摂取することが望ましいです。厚生労働省は母子健康手帳に、この注意喚起を記載するようにしました。そこでも、文章に一日400μgと記載されているわけです。これは成人が必要とする量の二倍の数字です。また授乳期の女性にも欠かせないので、一日280μgを摂取するべきだと言われています。

海外では葉酸入りのシリアルやパスタが販売されているようですが、日本ではまだこれらの食料品を目にする機会が少ないのを考えると、まだその重要性が浸透しきっていないと言えるかもしれません。

この栄養素には神経管閉鎖障害を防ぐ効果があると言われています。DNAを構成している核酸や、タンパク質の合成を促進する効果があり、これが健康な赤ちゃんを育てることに貢献しているのです。

最も細胞が成長する時期である妊娠初期、つまり妊娠12週までに十分摂取する必要があるのはもちろんですが、妊娠前の人も摂取しておけばより効果的でしょう。

葉酸 時期女性が妊娠に気がつくのは大体妊娠2~3カ月頃なので、知らぬ間に妊娠12週を迎えているかもしれません。なので、妊娠1カ月前から12週の間に必要な量を摂取しておくのがベストです。そうすれば神経管閉鎖障害を持った赤ちゃんが産まれる確率は、70%軽減できると言われています。

女性の方や妊娠している方なら、健康な赤ちゃんを産みたい、この手で我が子を抱きたい、と誰もが待ち望んでいることでしょう。しかしながら、少なからず障害を持って産まれてくる子も存在します。それは先天的なものであり、如何ともしがたいものであるかも知れません。それでも、先程述べたような神経管閉鎖障害などは、葉酸を十分に摂取することで、防ぐことができるのです。

日本では、その重要性はまだ広がっているわけではありませんが、世界では広く認知され、妊婦には葉酸が必要であるという認識は当たり前になっています。日本でも認知を高めた方がよく、妊婦に限らず、その他の人もその重要性を頭に入れておくべきだと思います。

例えば、妊娠中の妻を持つ夫や、その友人など、その妊娠している女性の支えとなる人々も、この事実を知っておくべきです。それが、結果的に日本での認知を深くしていくのであり、逆にそれが無いからこそ、今の日本にはその意識が薄いのです。葉酸が妊婦には必要ということを、妊婦に限らずその周りの人も知っておき、食事や生活面で支え合えるようになるとよいでしょう。

葉酸は、日本でもここ数年で急激に注目されている栄養素の1つですが、海外では日本より約10年も早くその効果に着目し、国単位での取り組みが進められて来ました。

葉酸の主な効果としては、生まれてくる赤ちゃんの先天性異常、口蓋裂、二分脊椎などの神経管閉鎖障害発症のリスクを低減するというものになります。

口蓋裂(こうがいれつ)

目に見える奇形の中で、もっとも多くみられます。口唇の一部に裂け目が現れる状態、唇と歯茎がつながっていない状態、上あごがつながっていない状態、など種類があります。

二分脊椎

本来、脊椎の管の中にあるべき脊髄が外にでて、癒着や損傷をしていることがあります。症状が思い二分脊椎症と、症状が軽い潜在性の二分脊椎症があり、軽いものは気付くことなく終わることがあります。下肢の麻痺、排泄障害などが現れます。

葉酸を多く含む食品

葉酸を多く含む食材葉酸を多く含む食品にはどんなものがあるのかを見ていきましょう。ただし、あまり葉酸量にこだわり過ぎると食事が楽しくなくなったり、栄養が偏ったりしてしまいますので、頭の片隅に入れておいて、食品を買う時に少し気にかける程度が良いと思います。

葉酸が豊富だからと言ってホウレン草やブロッコリーを毎日毎日義務のように食べ続けても逆に食事をする事がストレスになってしまい、本末転倒になってしまうので気をつけましょう。

その他の注意点は、葉酸は熱に弱いため「生」の状態と「加熱したあと」の状態を比較すると葉酸量が大幅に減ってしまいます。

葉酸は名前通り植物の緑の葉の部分に多く含まれています

ほうれん草・からし菜・高菜・春菊・ブロッコリー・アスパラガス・白菜・レタス・カリフラワー・ぜんまいなど…
イチゴや夏みかんなどの果物類さつまいも・日本かぼちゃ・大豆・そら豆・納豆・あまのりなどにも多く含まれます。

参考:(独)国立健康・栄養研究所 情報センター:妊娠中の食事とサプリメントについて

妊婦さんに推奨される葉酸必要量は1日400μg(マイクログラム)。食事のみで400μgも摂取は難しいそうなので、サプリメントも活用します。1人分の食品にどのぐらいの量が含まれているかを示しました。

食品名 葉酸の含有量
鶏レバー40g 510μg
牛レバー40g 400μg
豚レバー40g 320μg
うなぎの肝30g 125μg
うに5枚100g 360μg
えだまめ100g 260μg
ほうれん草100g 210μg
パッションフルーツ果汁200g 170μg
とうもろこしの茹で1本100g 80μg
アスパラガス100g 180μg
ブロッコリー100g 120μg
なばな茹で30g 50μg

ほうれん草 葉酸葉酸を多く含む野菜の代表格としてはほうれん草です。ほうれん草200gを取れば葉酸400μgはクリアできる計算になります。だからといって毎日200gのほうれん草を食べるとどうなるでしょう。ほうれん草にはシュウ酸が含まれるので、毎日摂り続けると尿路結石になる確率が高くなってしまいます。ほうれん草だけでなく、同じ食品ばかり偏って摂ることは他のリスクを招いてしまいます。

また同じものばかりを食べているとカロリーが多いものは気になります。毎日摂れるように献立を工夫するか、サプリメントで補うことが推奨されています。

妊娠中は食生活の習慣を見直す絶好のチャンスです。赤ちゃんのためにも、ママのためにも、そして将来の家族のためにも…食生活が人生を大きく左右することはいうまでもありません。

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